料理の語源、意味、由来一覧

木の葉造りとは【刺身の手法と造りの名称一覧】

木の葉造り(作り)とは、イカ、サヨリ、サンマなどに多用する切り方で「色紙造り、または短冊造り」にした材料を5枚程度ずらして重ね、中心で2つに切り分けて木の葉型に盛りつける手法です。■サヨリやサンマ等の皮目に色がついている食材はそのまま重ねますが、イカの場合はのりや青じそなどを間に挟んで色の違いを葉脈(ようみゃく)に見立ててください。

そぎ造りとは【刺身の手法と造りの名称一覧】

そぎ造りとは、タイやヒラメなどの身が引きしまった白身魚で使うことが多い手法で「へぎ造り」ともいいます。さく取りした身に対して包丁を右斜めに寝かして刃を入れ、そぐように引き切りします。そして、包丁の寝かせ具合(傾ける角度)によって身幅を調節しながら、どの切り身も同じ大きさになるように切り進みます。

細造り(ほそづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

細造り(ほそづくり)とは、おろした身を細長く切る刺身の方法で、糸造りともいいます。主に身の幅が狭い魚(きす、さより、鮎など)や貝類、白身魚、いかに使う手法です。厚い身は薄く切ってから、その幅に合わせて細切りにしてください。■マッチ棒状の細長い形です。そして、主な用途に懐石料理の向付や魚介類の和え物があります。

皮霜造り(かわしもづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

皮霜造り(かわしもづくり)とは霜降りのひとつで、魚の皮に旨味があり、これらの皮がそのままではかたくて食べにくい場合に使う手法です。(例)鯛、ひらめ、すずきなど ■ 魚の皮目に湯をかけると加熱されてやわらかくなり、皮下脂肪(余分な脂分)が溶け出して、クセや臭みを取りのぞく効果があります。

大原木造り(おはらぎづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

大原木造り(おはらぎづくり)とは、約5㎝にさく取りした魚やイカを細く切り、三つ葉、昆布、平湯葉などで束ねた刺身のことです。大原木とは、材料を用途に応じた長さに細く切り分けてから1つにまとめて薪(まき)のように結んだもので、大原木揚げ、大原木焼きなどがあります。

鹿の子造り(かのこづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

鹿の子造り(かのこづくり)とは赤貝やイカなどを格子状に切る刺身の手法で、子鹿の模様からこの名がついています。そして、この切り方は皮目を身につけた状態の刺身(皮造り)にも多く使います。■皮造りには、皮霜造り、松皮造り、銀皮造り、焼き霜造りなどがあります。

八重造り(やえづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

八重造りとは、さく取りした身を平造りにするさい、切り身の間に中ほどまでの切り込みを入れる手法で、切りかけ造り、または二枚包丁ともいいます。さば、かつおなどの皮がかたくて身はやわらかく、厚く切った方が食感が良い食材やイカのように、かみ切りにくい材料に適した調理法です。

鳴門造り(なるとづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

鳴門造りとはイカやサヨリなどに多い手法で、渦巻き状に細工した刺身のことです。この名は鳴門海峡の渦に見立てることからつけられています。イカの場合は皮目の色がありませんので青じそ、のりなどを身にのせてから巻き込んでください。そうすると断面が渦巻き状に仕上がります。

短冊造り(たんざくづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

短冊造り(たんざくづくり)とは主にキス、アユ、サヨリ、サンマなどの細長い魚で用いる手法で、おろした身を短冊状に切った刺身です。一般的な仕上がりの形と大きさの目安は寿司種のひと回り小さい程度です。また、細長い魚の他にも身の薄い魚やイカ、マグロなどで作る場合があります。

湯引き(ゆびき)の意味【刺身の手法と造りの名称一覧】

湯引き(ゆびき)とは、包丁で切り分けた魚の身やハモを熱湯に通す、あるいは鯛などをさく取りして抜き板に置き、上から熱湯をかけて氷水で冷やす手法です。そして、主な食材には鯛、鯉、コチ、ハモなどがあり、マグロを醤油漬け(づけ)にする場合の下処理としても使います。