刺身関連の料理用語一覧

八重造り(やえづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

八重造りとは、さく取りした身を平造りにするさい、切り身の間に中ほどまでの切り込みを入れる手法で、切りかけ造り、または二枚包丁ともいいます。さば、かつおなどの皮がかたくて身はやわらかく、厚く切った方が食感が良い食材やイカのように、かみ切りにくい材料に適した調理法です。

鳴門造り(なるとづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

鳴門造りとはイカやサヨリなどに多い手法で、渦巻き状に細工した刺身のことです。この名は鳴門海峡の渦に見立てることからつけられています。イカの場合は皮目の色がありませんので青じそ、のりなどを身にのせてから巻き込んでください。そうすると断面が渦巻き状に仕上がります。

短冊造り(たんざくづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

短冊造り(たんざくづくり)とは主にキス、アユ、サヨリ、サンマなどの細長い魚で用いる手法で、おろした身を短冊状に切った刺身です。一般的な仕上がりの形と大きさの目安は寿司種のひと回り小さい程度です。また、細長い魚の他にも身の薄い魚やイカ、マグロなどで作る場合があります。

湯引き(ゆびき)の意味【刺身の手法と造りの名称一覧】

湯引き(ゆびき)とは、包丁で切り分けた魚の身やハモを熱湯に通す、あるいは鯛などをさく取りして抜き板に置き、上から熱湯をかけて氷水で冷やす手法です。そして、主な食材には鯛、鯉、コチ、ハモなどがあり、マグロを醤油漬け(づけ)にする場合の下処理としても使います。

平造り(ひらづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

平造り(ひらづくり)とは、一般に多く使われる刺身の切り方で、極端に身の薄い魚以外に用いる手法です。魚をさく取りしたあと、皮側を上にして身の厚い方を向こう側に置き、柳葉包丁の根元から刃先までを使って手前いっぱいまで引き切りしてください。そして、切った身を包丁ごとそのまま右側へ送り、少し寝かせるようにして重ねてください。

糸造り(いとづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

糸造り(いとづくり)とは、おろした身を細長く切る作り方で、主に身の幅が狭い魚(きす、さより、鮎など)や白身魚、いかなどに使います。身が厚い場合は薄く切ってから、その身の厚さに幅を揃えて細切りしてください。■マッチ棒状の細長い形です。主な用途には懐石料理の向付や和え物があります。

叩き(たたき)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

叩き(たたき)とは、刺身を包丁の刃で細かくたたいたものや、「焼き霜造り」にした身に酢を少量振りかけ、手で軽くたたいて味をなじませた料理につける名称で、アジやイワシのたたき、カツオのたたきが有名です。そして、たたきの名は「たたく」という調理法がそのまま料理名になったものです。

博多造り(はかたづくり)とは【刺身の手法と造りの名称一覧】

博多造り(はかたづくり)とは、色が異なる材料を重ねて、しま模様に仕立てる刺身の手法です。料理用語の博多とは、博多帯の織り柄のように2種類以上の色が違う材料を重ねて、切り口がしま目になるように細工した料理の名称で、切り口が見えるように盛りつけます。