吸い地の作り方と割合【基本のすまし仕立て】

 
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基本の作り方と調味料割合

【椀物の具材の名称】

椀種(わんだね)の意味

椀妻(わんづま)の意味

吸い口(すいくち)の意味

すまし仕立て

吸い地の作り方

吸い地とは、一番だしを塩ショウユなどで「吸い(飲む)」のにちょうど良い加減に調味した物。

椀づゆともいわれています。

この澄んだ吸い地に椀だね、つま、吸い口を取り合わせて仕立てるのがすまし汁です。

「材料」

一番だし、酒、塩、薄口ショウユ

「作り方」

(1)

一番だしを火にかけ、酒少々を加え、塩少々で味を調えます。

(2)

薄口ショウユを落として香りをつけて火を止めます。

汁物

一番だしを用いるすまし汁のほか、椀だねから取るだしを汁にする潮(うしお)汁、煮干だしで作る味噌汁、そして実だくさんのかす汁けんちん汁などさまざまな種類があります。

懐石料理や酒席など場面によって意味や仕立て方は違っても、汁物は日本料理に欠かせない要素、献立の一つです。

汁、椀だね、つま(あしらい)、吸い口(香り)で構成されていて、その味と彩りのバランス、全体としての季節感を考えて作ります。

とりわけ汁物の美味しさは汁そのものにあり、ベースとなるだしの素材、だしの取り方がその味を大きく左右します。

一、油目焼き目付けすまし仕立

「材料」

アイナメ、シイタケ、貝割れ大根、木の芽

「調味料」

だし、塩、薄口ショウユ

「作り方」

(1)

アイナメを三枚におろします。

薄塩をして30分~1時間おき、小骨を抜いてください。

(2)

皮目に包丁目を入れながら、一人前ずつ(約30g)切り落としていきます。

皮を下に、切り口を手前におき、手前の皮目から串を打ち、向こう側の身を手前に折り返して皮目から皮目へ串を通します。(片づま折り串)

皮目を強火でさっと炙って焼き目をつけます。

(3)

だし(二番だし)を温めて塩、薄口ショウユで吸い地よりやや濃い目に味を付け、切り身を入れて静かに煮て味を含ませてください。

(4)

貝割れ大根は熱湯にさっとくぐらせて、こおり水に落として水気を取ってます。

根を落として長さをそろえてください。

(5)

シイタケは石突きを取って熱湯でゆで、(3)と同じ吸い地加減で煮て、味を含ませます。

(6)

椀にアイナメを盛り付け、シイタケ、貝割れ大根を添えて温めた吸い地を張り、木の芽(吸い口)を天に置きます。

一、鯛の潮仕立

「材料」

タイのあら(頭)、えのき茸、糸三つ葉、木の芽

「調味料」

昆布、塩、薄口ショウユ、酒、だし

「作り方」

(1)

タイの頭を2つに割り(梨割り)にし、それぞれ切り分けてください。

(2)

ボウルに入れ、塩を振ってボウルをゆすって全体になじませ、約2時間おいておきます。

(3)

ざるに移してざるごと熱湯にくぐらせ、表面の色が白く変わったらこおり水にとり、血や汚れをきれいに洗い落とします。

(4)

昆布を多め入れた水にタイのあらを入れて火にかけ、沸騰させないように10分間煮て塩、薄口ショウユ、酒で調味して、さらに20分間煮て味をなじませます。

(5)

えのき茸は熱湯でゆでてこおり水に取り、だし(二番だし)を塩、薄口ショウユで吸い地加減に味を調えた地で煮て、味を含ませます。

(6)

椀にあらを盛り、えのき茸をのせて汁を張り、一重結びにした三つ葉(結び三つ葉)と木の芽を置いてください。

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